施設のご紹介~島根県環境保健公社様
所在地:島根県松江市古志原1丁目4番6号
設立:1973年2月
URL:https://www.kanhokou.or.jp/
島根県環境保健公社は、予防医学活動を主軸として環境保健事業を推進し島根県民の健康の増進と福祉の向上に寄与しています。精度の高い検査技術と生活習慣改善に役立つ健康情報を提供し、島根県民の健康管理に貢献しています。
健診システムTOHMAS-iを2015年に導入いただき、2019年にアップデートを終えたいま、システムの活用状況ならびに今後のシステムへの期待について、お伺いしています。
健診センターの特長と力を入れている点についてお聞かせください。
三明様:これは島根県の特徴になると思いますが、島根県は東西に長い県で、隠岐などの離島や山間部など医療機関が少ない地域もあります。また大企業はあまりなく中小企業がほとんどです。こういった地域の特性がある中で健診事業を行うにあたり、各地域の会場などに場合によっては60社以上を集めて、健診車を派遣して行う集合型の大規模健診が多いのが特徴です。また、1~3月は雪が降る山間部は実施が難しくなります。そのため4~10月までにまとめて健診を行うので繁忙期が重なります。冬場は市内や雪が少ない海側の地域を対応しますが、それも積雪で中止になってしまうこともありますね。
地域の特徴を考えて、健診計画を立てることが大事ということですね。
三明様:そうですね。当公社は公益財団法人なので利益を追求するのではなく、県民の皆さんが健診を受けられるようにしたいという思いで、健診計画を立てています。
TOHMAS-i導入前にもシステムを利用されていたとのことですが、当時利用されていたシステムでの課題などありましたでしょうか。
三明様:当時はパッケージではなく一からシステムを作ってもらっていました。運用の中で、例えば法改正があると開発コストがかかるといったことが多く、パッケージシステムのほうが良いという考えになりました。
TOHMAS-iを導入するにあたって、運用にシステム仕様を合わせていただく形になったので、結局カスタマイズは多くなりましたが、一から作ってもらうよりはコストもかからなかったです。
当初はパッケージシステムに運用を合わせる、というお話だったが、運用の中でどうしても変更できない部分が多くなったと記憶しています。
三明様:健診に関わる人の立場も様々で、立場によって見方が変わるので、要望が増えました。
ハードウェアの更新に伴うバージョンアップを経て、7年間使っていただいていますが、使い勝手はいかがですか?
三明様:以前利用していたシステムとの比較は単純にはできないですが、TOHMAS-iは運用に合わせたカスタマイズをしたことで、一通りの運用はできています。以前のシステムのように法改正に対応できなくて困るということも無くなりました。
TOHMAS-iを導入して、メリットを感じられる点はございますか。
青木様:私はデータを管理する立場なのですが、帳票を自由に作ったり変更したりできることがメリットだと感じます。正直、慣れるまでは帳票を作成するのに難しい部分もありますが、慣れてしまえば細かい部分まで自分で設定できるのが便利です。
三明様:以前のシステムでは文言を直すくらいしか帳票のメンテナンスができませんでした。システム会社に依頼しないと細かな部分の変更はできなかったですね。
2022年4月からハンディ健診を導入されていますが、この運用はいかかでしょうか。
三明様:ハンディ健診の導入前は結果数値を全て紙に書いて運用していました。そのため現場では検査漏れのチェックも難しかったですし、間違って異常な数値を書いてしまってもその場でわからず、パンチ業者から結果が返ってきて初めて気が付くということも多かったです。
ハンディ健診を導入してからは、TOHMAS-iに結果が自動転送されるので、転記ミスなどのヒューマンエラーがなくなったことや、紙運用での手間がなくなったことがメリットです。受診者への結果報告も短縮しました。
弊社担当者の対応はいかがですか?
青木様:非常によくしていただいていると思います。私は途中から健診事業に関わっているので、システムに関してもよくわからない部分が多くて、担当さんには当公社のことを知っている前提で質問をしてしまうことも多いですが、しっかりフォローしていただいています。いろいろと連絡もくださいますし、頼りにしています。
今後TOHMAS-iに期待する機能やサービスはありますか?
三明様:紙で運用している部分を減らしていきたい気持ちはあります。Web問診などは取り入れてみたいですね。また職域のほうで名簿のやり取りを郵送でしているのが手間に感じています。データを紙に出力して郵送し、その紙を返送してもらって、またデータに打ち込むという作業が無駄に感じています。データファイルでやりとりができたらいいなと思いますね。
TOHMAS-iは企業からデータを受領できれば、一括で予約情報を取込みする運用が可能です。この機能についても改めてご提案させてください。
青木様:これは要望になるのですが、TOHMAS-iの使い方を改めて研修という形でレクチャーしてもらいたいです。定期的に担当が変わるのですが、機能が幅広いので引き継ぎ書を作るのも大変なんです。
有償の対応にはなりますが、可能です。また、システムのバージョンアップのタイミングで操作説明を長めにとっていただいて貴公社用の研修プログラムを計画したり、テーマを区切って部門ごとに研修するなど様々な対応が可能です。
青木様:それはいいですね。新しく入る人がマスタ設定などをすることは難しいかなと思うので、アイテックさん側で研修をやってもらえたらいいなと思います。
今後は他システム(学校健診、腸内細菌、環境検査:食品・水質土壌)の請求情報をTOHMAS-iで一元管理していきたいと思っていますので、そのあたりも相談させてもらいたいです。
分かりました!ぜひご相談ください。
貴重なお話を頂きましてありがとうございました。
取材日:2022年12月